20240202

お昼に友だちと上田で待ち合わせ。電車の中ではVulfpeckのMy First Carにまつわる文章を書いたり、『カンバセーションズ・ウィズ・フレンズ』を読み進めたりした。檸檬で昼から餃子とビール、あんかけ焼きそばも食べてお腹いっぱい。ずっと友だちを連れてきたかった面影 Book&Craftでコーヒーを飲んだ。Townsfolkのエチオピア。久しぶりにこういう ”スペシャリティ” って感じのコーヒーを飲んだかも。美味しかったなあ。オーナーの岩井さんとお話ししたかったんだけど今日お店にいたのはたぶん奥さまの方の岩井さんで、でも岩井さんと感性が合うんだろうなあと分かる、やわらかい印象の方だった。

 

 

ところでこういう場合、わたしは「奥さん」みたいなワードを使うのがすごく嫌なんだけど、でも他の言葉を選んでしまうと伝わりづらい気がして、どういう表現をしたらいいのか分からなくなる。坂元裕二の『カルテット』で出てきた「夫さん」という言い方はかわいらしさもあって好きだし、差別的な表現を含んでないので使っていきたいのだけど、「妻さん」はなんか変じゃない…?と思ってしまってなかなか言う勇気が出ない。あるいは「配偶者」という言葉を使えば良いのか、でも男女のパートナーが必ずしも婚姻関係にあるとは限らないしなあ。とか考えると、「パートナー」という言葉がいちばん無害なのかな。多様性を流行だと思ってる年寄りには文句を言われそうだけど。わたしは今のところ、日本における「結婚」という差別的な制度のアンチなので、そのスタンスは使う言葉を選ぶことで示していくしかない気もしている。結婚と男女で組み分けをする紅白歌合戦に対しては、人差し指の隣の指を遠慮なく立てれます。まだ仕舞っているだけ。
(紅白に関しては、出井さんがラジオの虎でさらっと「キモい」と言ってくれててまじでありがとう…と思った。出井さんのそういうところ(も)好き。)

コーヒーの後は上田映劇の別館でケリー・ライカートの『ファースト・カウ』を観た。座席にはわたしたちともう1人しかいなくて、やっぱり地方の平日にこの手の映画を見る人は全然いないのかと不安になる。映画はじわじわとおもしろくなって、とても良かった。人と映画を観たのはかなり久しぶりなので、明るくなった劇場内で各々のアウターを羽織りながら「ドーナツ食べたいね」「蜂蜜とシナモンが最高」と話せたのが嬉しかった。