20240224

夢の中のわたしは、いつもと身体の重みが違った。知らないおばちゃんに妊娠していることを悟られるくらいにはお腹が大きくて、それになぜか湯婆婆みたいな紺色のドレスを着ていた。

まだ経験したことのないはずなのに、お腹の中に自分とは異なる生命体があるという、その感覚は確かに感じられてとても不思議だった。夢の中のわたしは、妊娠していることにすごく喜んでいるわけでもなかったけど絶望してもいなかった。たぶん、妊娠しているという状態にだいぶ慣れていたのだと思う。そのくらいお腹が大きかったから。

子を産み育てることって自分とはうんと縁遠いことだと思っているし、そもそもわたしみたいな未熟な人間が、新たな人間を産み出すなんてとてもじゃないけどできない気がしていて、でも毎月生理が来るこの身体を維持している以上、全くの他人事にはならないんだと思う。タイミングをコントロールできるものでもないし。去年初めて会ったときにお腹が大きかったひとつ年下の友人が、子を産んでもうすぐ一年になるという。わたしはその生まれた子にちゃんと会ったことがないけれど、Instagramを眺めているとその子がすくすくと大きくなっていて、両親やその周りのいろんな人たちに愛されていることが分かる。そして何より、母親になった彼女の逞しさを思う。